世界三大最悪外交2 ~ローラット法~
こんばんは、崚斗です。11月になり、随分寒くなりましたね。風邪などを引かないように注意してください。(風邪をひくはドイツ語でsich erkälten)
さて、前回のアヘン戦争に引き続き今回は世界三大最悪外交として
ローラット法 (1919年)
を紹介します。アヘン戦争は聞いたことあるけど、「ローラット法って?」という方も多いかと思います。有名ではないのですが、これは世界史上でも中々ひどいというより、人間として最低じゃないかと言いたくなるような法律です。
では、見ていきましょう。
1.非暴力不服従
皆さんこの人をご存知でしょうか。
こちら、インドのマハトマ・ガンディー(1869~1948)ですね。イギリス支配下のインドにおいて非暴力不服従を謳いイギリスからの解放を求めた運動家です。
前回のアヘン戦争から推測できるようにイギリスによるインド支配はとてもひどいものでした。しかし、ガンディーは暴力による解決ではなく、イギリスに従わないことによる運動をときました。
さて、このガンディーですが、このローラット法に激おこぷんぷん丸します。あの寛容そうなガンディーが怒る法律…。一体何があったのでしょうか。
1.第一次世界大戦
1914年セルビア人の青年がオーストリア皇太子を殺害するサラエヴォ事件を契機に第一次世界大戦がはじまります。
長引く戦争。1917年にはロシア帝国での反戦運動が拡大する中、ついに革命が起こりソ連が成立、戦争から撤退をしました。なにせ人類がいまだかつて経験したことのない規模の戦争です。あの大国ロシアが撤退するほどなのですから…。
さて、インド。
お前ら、もっと物資を供給しろ!!!(インド人を殴る音)
戦争のためにイギリスは様々な負担をインドにさせます。勿論イギリスにこんなことされているのですから、インドの経済はもはや破綻していました。
しかし、
もし、ここで協力すれば独立できるかもしれない
そんな期待をインド人は持って彼らはイギリスのために来る日も来る日も働きました。
そして、ついにその時がくるのです!
2.インド独立
ついにインド独立か!?
こちらの眼鏡のどこにでもいそうなおじさん、名前をウィルソンといいます。ウィルソンはアメリカの大統領で国際連盟(現在の国連の前身)の創設に貢献した人物です。
ウィルソンは戦争中に言いました。
それぞれの民族がそれぞれの国を動かしていくべきだ!
つまり、インドはインド人が統治するべき、イギリスは干渉してはならない、ということです。これを民族自決と言います。
このニュースを聞いたインド人は大喜び。もしアメリカ(正確にはアメリカが味方したイギリス)が戦争に勝ったら独立できるぞ!これはもうイギリスに味方するしかありません。
1917年にはついにイギリスが
戦争に勝ったらインドは独立させる。だから、協力しろ。
と約束します。
ついにインドの独立です!おめでとう!(ここで拍手の音8888888888)
ガンディーは言いました。
イギリスに協力しなさい。
戦争に行きなさい。
そういって若者の背中を押し戦場に送り出し、今までさんざんインドをいじめてきた国家イギリスに全面的に協力しました。
そして、そのインド兵の力もあったのでしょう。イギリスは戦争に勝利しました。1919年のことです。(野獣先輩)
3.ローラット法
さて、1919年。(野獣先輩)
ヴェルサイユ条約が結ばれました。(この条約も中々クズなのですが、それはまた別の機会に)
そして、インド独立を約束したイギリスは、同年インドでローラット法を施行します。
内容は簡単に嫌な感じに言うと以下の通りです。
気に食わないインド人はすぐ刑務所
(具体的には破壊活動の容疑者の令状裁判なしの投獄、陪審員によらない裁判)
ん?
独立 #とは
いや、普通に最低やろ、嘘つき外交やん…。独立させてくれるっていうから戦争に協力したのに…。え、皆さんどう思います?
このおっさんが、ローラット法を作った一人、ローラットです。最低。
流石にインド人もこれには激怒、集会を開いて抗議運動を展開します。
するとイギリスは、
うほ、こんなに抵抗するインド人がいる!
まとめて処分できるね♪
と銃を乱射して何百人ものインド人を虐殺しました。
これを、
アムリットサール事件
と言います。
もう、私、何も言えません。いや、これ、意味が分からない。
イギリス最低!
このイギリスを形容する言葉があるなら、ぜひとも知りたいですね。
結局インドが独立するのは第二次世界大戦のあと、この法律からおよそ30年後です。遅い。
非常に読んでて不快になる記事ですね、すみませんwww
(本稿では、世界史受験で押さえておきたい用語に下線を引いています。)
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